・箱根駅伝2009は東洋大が初の総合優勝(山の大東)

 2009年1月3日、第85回東京箱根間往復大学駅伝競走復路が行われ、東洋大学が11時間9分14秒で、なんと出場67度目にして初めての総合優勝を果たしました。おめでとうございます。これまでは1960年の3位が最高だったらしい。今までなんという万年中堅校だったのだろう(笑)。でも今回の東洋大は一味違った。往路の大逆転劇の勢いそのままに、復路も5時間35分50秒で完全優勝達成ですよ。なんかすべての歯車がカッチリ決まってた。今までの東洋大では考えられない堅実な走りだった。柏原さんだけかと思いきやそんなことはない、落ち着いた素晴らしいチームワークでした。
 それでもやはり、今回の大会は柏原竜二につきる。ぶっちゃけ今大会は、柏原竜二のための大会だったと思う。彼はすごすぎ。ちょっと別格すぎ。やっぱ5区だけで5分以上のアドバンテージは大きいよ。こんなの竹澤健介にも佐藤悠基にも、きっとモグスにだって無理。平地じゃエースがどんなに頑張っても、2分をひっくり返すのがせいぜいだからなあ。つくづく箱根駅伝では山が大切ということだね。箱根駅伝の勝負どころは山岳。そして、それこそが自分が箱根駅伝を愛してやまない理由。ただ、オリンピック強化という意味では、箱根の山は確かに微妙だよね。でもいいの。だってオリンピックより好きなんだもん(笑)。


 それにしても昨日、柏原ファンを宣言しといてなんだけど、柏原さんのインタビューを聞いていると思わず笑ってしまうよ。彼はなんつーか、かなりの面白キャラだな。しゃべりを聞いていると、間違っても解説者には向いてなさそう(苦笑)。まま、選手としても順調に育ってほしいのだけど、あの面白キャラが今後どのように炸裂するのか、そっちのワクワク感がとまらない(笑)。これだけ目立った活躍をすれば、今後いやでも注目されちゃうだろうからね。でも、周囲のプレッシャーは気にせずに、なにげに突き抜けてくれそうな気もする。そんなキャラクターな気がする。
 あとキャラクターという意味では、東洋大の監督代行の佐藤尚さんもかなりの面白キャラクターだよなー。話を聞いてるだけで思わず笑ってしまうという。でも今回の戦略はおそろしいほどバッチリ決まってた。もしかすると佐藤監督代行は、意外とすごい監督なのかもしれない。あくまで代行だけど(笑)。でも昨年12月の部員の不祥事のせいで、川嶋伸次監督が引責辞任したのと、ゴール後に歓喜の胴上げが出来なかったのは、見ててちょっと可哀想だった。


 それから総合2位は早稲田大学。往路も2位だったので完全二位かな?ついでに2年連続の2位でした(笑)。自分も復路は早大有利だとおもってたんだけどなあ。どうも思うようにいかなかったみたい。たぶん少しづつだけど、歯車がズレてたんだろうな。6区の加藤創大選手と、7区の八木勇樹選手で、もうすこしリードを広げる目論見だったのだろうけど。それがうまくいかなかった。でも優勝候補と言われてたからには、もうちょい力があると思っていたのだけどなあ。東洋大には完敗だった。とはいえ昨年はいってみればまぐれの2位だったけど、今年は実力で2位だからな。ちょっとづつ進歩しているのは間違いない。来年もきっと優勝候補でしょ。
 3位は日本体育大学日体大はなんか、昨日からずーっと3位を走っていた気がする。実際はそんなこと無いのだろうけど。あんまテレビにも映らなかったし。ずーっと安定して、ずーっと一人旅なイメージ。でもきっと力は出し切ったのだろう。そして4位は大東文化大学大東大が4位だったのは、自分的には今大会で一番のサプライズ。山でかなり活躍してた。これはやっぱ奈良修監督のおかげかな?でも監督が交代しただけでこれほどチームが変わるとは、やはり監督というのはとても大切だということ。上武大の花田勝彦監督もそうだけど。


 あと連覇を狙った、今大会の大本命、駒澤大学が13位でシード権すら逃したのにはびっくり。前回優勝校がシード落ちって・・・・・。やっぱエースの深津卓也選手の欠場は痛すぎたのかな?箱根出場前に頑張りすぎたのがいけなかったのかな?なんかすべてが裏目に出てる感じで、びっくりするほどの凡走だった。でも駒大の敗因が、層が薄かったからといわれても困るよな。要するに強豪校でも簡単にシード落ちしてしまう、そんな戦国駅伝ということなのだろう。見てるほうは接戦で面白いのだけど。
 あとはまあ、6位の明治大学が、43年ぶりにシード権を獲得ってのは笑った。43年ぶりて・・・・・古豪すぎでしょ(笑)。でも、おめでとうございます。あとシード争いでかなり頑張ってた帝京大学が9区、10区ですごい落ちぶれっぷりにびびった。これは駒が少なかったからなのかな?それと東京農業大学の倉持貴充選手が、10区でヘロヘロになってたのもちょっと可哀想だった。キャプテンだったみたいなんだけどね。それから往路ビリの城西大学が、復路の8区で石田亮選手が脱水症状と低血糖で途中棄権したのも可哀想だった。てか、テレビでいきなり泣いててびびった。テレビではリタイア後のシーンしか映っていなかったのだけど。


 それにしても、今年の復路はやたらとマッタリしてたなあ。なんつーかほとんどすべての学校が、往路に選手をつぎ込み過ぎ。勝負どころを往路に持っていき過ぎ。復路に流れを変えられる選手が一人もいなかった。なので復路のレベルがちょっと低めだったっていうか。妙にたんたんとしていたというか。なんかずいぶんと、ほのぼのしてたなあ。でも、この「ほのぼの」感は、正月の気だるい空気と、ボーッとした頭にベストマッチ。もちろん選手は必死こいて頑張っているのだけど。
 なのでやっぱり、自分は箱根駅伝を愛してやまない。コタツに入ってせんべいかじりつつ、箱根駅伝を見る幸せ。なんだかうまく言えないけれど、すごく気持ちがよくって、気づいたら元気になっている。なんだか、頑張っている選手にエネルギーをもらっている感じ。そういうことが起こる魔法のひととき。こんな時間はできるだけ長く味わっていたいな。でもなんにでも終わりというものはあって、楽しい時間はすぐに終わってしまって、もうすぐまた、あっちの世界に戻らないといけないのだ。はぁ〜、正月が終わっちまったよぉ〜・・・・・・あぁ〜、来年の正月が待ち遠しい(笑)。


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