・年金時効撤廃特例法案の強行採決(風雲急を告げる)

 与党は2007年5月29日に、年金時効撤廃特例法案を急きょ提出し、委員会では5月30日に4時間審議しただけで、6月1日未明、衆院本会議で与党の賛成多数で可決されました。特措法案は年金受給者の請求権の5年の時効を撤廃して支給額を全額補償する内容です。それにしてもこの荒業には驚いた。すげー強行突破。審議4時間て。。。これはないわ。ついでに社会保険庁改革関連法案も可決されました。ついでっていうか、どっちかって言うとこっちの方が断然重要なんですけど(笑)。


 それにしても年金の需給漏れが5,000万件て多すぎだろ。これじゃ社会保険庁の管理がずさんといわれても仕方ない。つーか社会保険庁は問題起こしすぎ。とはいえ社会保険庁改革関連法案で社会保険庁もうすぐなくなっちゃうけど(笑)。
 まあ統廃合時*1に連絡しないで、後になって気づく国民も悪いっちゃ悪いんだけどね。でも5,000万よ!5,000万!!5,000万件ってなんなの?だいたい成人した国民の2人に1人だぞ。これは他人事ではない。これはヤバイ!これはヤバイでぇーーー!!
 転職や脱サラや結婚をした人はちゃんと確認した方がいいよ。やっぱ自分の年金は自分でちゃんとチェックしないとね。これはマジ。社保庁のホームページで記録照会できるらしい。ただし初回はユーザーIDとパスワードの発行が必要で、現在は申し込みが殺到し「発行に3週間程度かかる」らしいけど(笑)。


ちなみに今の通常国会の会期内(2006年6月23日まで)に成立する予定の法案は以下の通り(未成立法案)。

  • イラク特措法改正案(イラクへの自衛隊派遣を2年間延長)…2007年5月15日に可決
  • 地方教育行政法改正案(文部科学相の権限強化)…2007年5月18日に可決
  • 学校教育法改正案(副校長や主幹教諭を新設)…2007年5月18日に可決
  • 教員免許法改正案(教員免許の更新制導入)…2007年5月18日に可決
  • 社会保険庁改革関連法案(厚生労働省の外局である社会保険庁を民営化)…2007年6月1日に可決
  • 年金時効特例法案(受給漏れ年金の時効を撤廃)…2007年6月1日に可決
  • 公務員制度改革関連法案(官僚天下りの根絶)…可決強行予定。成立はどっちだ?

 どうでもいいけど法案多すぎだろ。追いきれねーよ。わけワカンネーヨ。意味ワカンネーヨ(涙)。
 今や国会は法案乱立で、ゴリ押しで、グダグダで、かつ祭り状態だ。とはいえ圧倒的じゃないか、与党は。やりたい放題だ。与党の議席過半数を超えてるってやっぱすごい。野党を無視して何でも出来ちゃう。野党がゴミのようだ(笑)。安倍総理ほど、歴代総理がやれなかった事をやっている総理はいないな。良いか悪いかは別にして。


追記
 基礎年金番号へ未統合の年金記録について、社保庁は「オンライン上に約5000万件ある」と説明していましたが、2007年6月7日に柳沢伯厚労相は、新たに1430万件見つかった事を認めました。ちなみに新たに見つかった需給漏れは、1954年4月1日以前に厚生年金の資格を喪失し、1959年3月31日までに再取得していない人の年金記録をまとめたもの。戦中や戦後すぐに会社勤めをしたが、短期間で退社して専業主婦になった人などが該当するそうです。
 エエーッ!こりゃまたすげー増えたな。増え方が半端じゃない。しかももう死んでる人も多そう。しっかしこれだけ多いと、社保庁はもはや詐欺だな(笑)。


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 ・松岡農林水産大臣の自殺(Paint it, Black)
 ・国民投票法案と憲法改正(少数派の諸君!)
 ・中国の前途(共産党の一党独裁)




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*1:1997年に全制度共通の一人一番号制として基礎年金番号が導入され、各制度間を移動する被保険者に関する情報を的確に把握することにより届出の簡素化、未加入者の発生防止などが図られた。