・米FRBの大幅利下げとインフレ (グリーンスパンはご乱心)

 2007年9月18日、米連邦準備制度理事会(FRB)は連邦公開市場委員会(FOMC)を開き、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標を、5.25%から一気に0.5%引き下げ、4.75%としました。米国の利下げは2003年6月以来、4年3カ月ぶりだそうです。0.50%ポイントの利下げ幅は大方の市場予想だった0.25%を上回り、これを好感した世界の株式市場は軒並み急伸している模様です。さらにFRB公定歩合も0.5ポイント引き下げました。
 おかげでFRBやECB(欧州中央銀行)と連携せざるを得ない日銀も、19日の金融政策決定会合で、政策金利(無担保コール翌日物金利誘導目標)を0.5%に据え置きしちゃいました。まーこれは当然だけど。てか日銀は年内の利上げは絶望的だな(笑)。


 しっかしすげーな、アメリカ。0.5ポイントも利下げしちゃったよ。こんな大胆なまね、日銀は絶対やらないんだろーなー。やるなバーナンキ。マジで男らしいわ。
 つーかアメリカやばい(笑)。ただでさえインフレ気味なのに、0.5ポイントも利下げしちゃうとか大丈夫か。ドル暴落しちゃうだろ。いまでも円以外の通貨に対して暴落気味なのに。しかも10月にもまた追加利下げの予測が出てるしー(笑)。てか相変わらず円が弱くて泣けてくる。この期に及んでまだドルロングしてる人とかいるのか?
 それに利下げしたからって、サブプライムローン問題が何とかなるわけでもないでしょ。てか利下げなんぞより、サブプライム問題の対策を早いとこ発表しろよな。米国の8月の住宅差し押さえは24万4000件だって。借金抱えた低所得者層が自宅を失って路頭に迷いまくりですよ。住宅ローンは焦げ付きまくりの債務不履行だらけで、完全に負のスパイラル。こっちがそもそもの問題だろ。ブッシュはほっぽらかしてるけど(笑)。


 しかしこの利下げにより、マーケットの信用不安を払拭したことは評価できる。なんせ信用収縮(クレジットクランチ)がかなり深刻らしいし。米国以外にも、ヨーロッパの米モーゲージ市場への投資による損失が予想以上で、欧州金融市場が大混乱らしい。14日には英国の中堅銀行「ノーザン・ロック」で取り付け騒ぎが起きて、2日で同社の株価が約56%下落、慌てて英政府が17日に預金の全額保護などを表明しちゃってるし。どう考えてもパニクリ過ぎだろ。てか2日で株価が半額とかすげー(笑)。この他、ドイツやスペインでも騒ぎが起きてるらしい。
 でも日本でそんなに大騒ぎになってないところを見ると、マジで日本の投資会社はあんまりサブプライムローンに手を出していなかったんだね。えらいえらい。そこだけは評価できる。隠してるだけかもしんねーけどなー(笑)。


 今後の世界マーケットはどうなるんだろう。アメリカのイラク戦争によるクレイジー財政赤字も、そろそろボディブローのように効いて来てるし。もはや金融市場は混迷しすぎて予測不能です。自分の手には負えません。ある意味、ちょっとおもろいけど(笑)。
 こんな状況で株やFXをやってる人には、素直に感心するわ。自分には怖くて無理っぽい。てかどう考えても心臓に悪い(笑)。
 それにしても日本の景気回復は、またもやかなり怪しくなってきたなー。やれやれですよ、やれやれ。ホントにやれやれ(涙)。


その他の記事
 ・NY原油先物相場が最高値を更新(ポッキンナベイベー)
 ・世界は着々と不況に向かっているわけだが(サブプライムローン・ショック)
 ・米国経済タイタニック(モーゲージローン・パニック)




リフレと金融政策 (単行本)
ベン・バーナンキ (著), 高橋 洋一 (翻訳)

日本経済新聞社 (2004/1/26)

Amazon.co.jpで詳細を見る