・台湾大統領選挙と日本の国益(眠れる獅子)

 2008年3月22日、台湾総統選挙が行われ、野党国民党の馬英九氏(57)が、与党民進党謝長廷氏(61)を破り、8年ぶりに国民党が政権に返り咲きました。これで台湾にはまた、対中融和路線で親中の国民党政権が誕生する事となります。終盤戦では中国のチベット弾圧をうけて、「台湾はチベット化する」と不安をあおることで、民進党もかなり頑張ったみたいなのですが、力及ばず逆転勝利には結びつかなかった模様です。


 まーね、現在の台湾はかなり不景気みたいだし、陳水扁政権は相次ぐ政治スキャンダルで地に落ちてるみたいだし、中国ときたら好景気で調子に乗りまくりだからねー。こらーしょうがない。いまや各国の政権がそろいもそろって親中ですよ。いってみれば中国ブームですよ。こら台湾に親中政権ができてもしょうがない。やっぱ13億パワーはすげーよ。ここまでくると数の暴力。民主主義もイチコロですよ。
 しかも中国ときたらアホみたいに台湾に圧力かけてるからな。併合する気満々ですよ。反分裂国家法を制定して、ちょっとでも独立の動きあらば、武力侵攻すると台湾を「脅し」まくりなわけです。しかも国内問題として。日本人はのん気だから、この圧力がわかってないみたいだけど、台湾が選挙するたびに、米国なんていちいち空母を2隻ほど派遣しちゃってっかんねー。日本にめっちゃ近いし、結構、笑えないっつーの。


 つーか大体のところ現政権の陳水扁総統は台湾の独立を目指してたみたいなんだけど、だったらアメリカと仲良くしなきゃダメでしょ。なのにこの8年間で米台関係は冷え込みまくりですよ。意味がわからん。自分はね、日本の国益の面(シーレーン確保とか)から考えて、台湾の独立に賛成なわけだけども、米国の承認なくして、台湾の独立はありえないよなぁ・・・・・どう考えても(苦笑)。
 まま、台湾の将来は台湾人が決めるものなので、自分がどうこう言うつもりもないのですが、あの厄介な中国様相手に、台湾の人も大変だな・・・とは思う。戦争までして今の安定した社会を崩したくはないだろうし、かといって中国に組み込まれて自由を失うのも嫌だろうし・・・・・。


 とはいえ現状は、台湾の独立は難しいといわざるを得ない。すくなくとも米国が明らかに反対しているわけだし。しかも今後の中国はますます大国になって、そうするとますます独立は難しくなると思う・・・・んだけど、ちゅうごくってああ見えて、意外とバラバラだからね。一枚岩に見えて、けっこうヤバイ。経済格差や、情報統制や、軍部の暴発などなど、数え上げたらきりがないくらいヤバイ。しかも中国人は内ゲバが大好きだから(苦笑)。
 今の中国はあらゆる面で、かなり臨界点に近づいてるって感じだなあ・・・・・ちょっとしたきっかけで、状況が一変したりもするんだろうし、今後どうなっちゃうんだろうなあ・・・・・でもま、じっさい爆発されると日本も無傷ではいられないので、そこは穏便にいってほしいなー・・・・・(笑)。


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