・6カ国協議のゆくえ(そして会議は踊りつづける)

 2007年2月14日、北京で開かれていた6カ国協議が終わり、北朝鮮の核放棄に向けた合意文書がとりあえずまとまった。まとまったらしい。北朝鮮には核廃棄の見返りに石油100万トンを供与するってやつ。またこれだよ。結局、最後はエネルギーかよ。ほんと盗人猛猛しい!!まるで1994年のデジャヴだ。交渉内容があんまりワンパターンで泣けてくる。北朝鮮が核を放棄するわけねーじゃん。絶ッッッッッ対ありえねーwww
 なぜなら北朝鮮から核カードをとったら、他には何も残らないからだ。北朝鮮の唯一の外交カードが核だ。交渉内容が毎回、毎回、ワンパターンになるのはこのせい。現政権が存続する限り、核を放棄するなんて有り得ないと思う。なんなら賭けてもいい。というか北朝鮮はすでに「放棄ではなくて核施設の一時停止」で100万トンとか言って、すでに反故にしかけてる(笑)。
 だいたい北朝鮮に核放棄の約束を、いったい何回、裏切られたんだっつー話。核計画放棄の口約束なんぞは、今までさんざん聞いた。そして実際IAEAとかが本格的に調査しようとすると、これまた毎回、逆切れだよ。そんでミサイル発射or核実験。そんで見返り要求。クルクルしてる。北朝鮮はゴネればいいと思ってるし、日本ときたら、いつも金をドブに捨てている。もういい加減、このアホな堂堂巡りからドロップアウトしてもいい頃だ。


 安倍首相の「拉致問題が解決しなければ北朝鮮へのエネルギー支援を行わない」という意見には賛成。北朝鮮との間に拉致問題という大義名分がある以上、エネルギーなんてビタイチ出す必要はないと思う。
 国益を損なうとか、日本だけが孤立するとか、色々わけのわからん意見が出ているわけですが、自分は別に北朝鮮産のマツタケもアサリもいらないので、北朝鮮との国交正常化がたいした国益になるとは思えんし、日本が「エネルギー支援を行わない」と突っぱねたところで、日本が世界から孤立するとは、どう考えても思えない。なんでこんな抽象的な不安を煽る報道がされるのか意味不明。
 「他国は全て合意してるのですから、日本も足並みを揃えないと・・」といった意見にも同意できない。なるほど、アメリカが北朝鮮と戦争する気はないと思うし、それなりの妥協をする可能性はある。中国もロシアも支援する気は全然ないが、北朝鮮と対立する気もない。でも日本はこの件に関しては、独自の外交を貫いて問題ないと自分は思う。自分はですが。在日の方には悪いが、日本は徹底的に北朝鮮と対立して、拉致問題*1が進展するまで重油の供与は棚上げにしとけ。


 つまり日本はすでに、北朝鮮チキンレースをしているのだ。「参りました」といったほうがチキン(腰抜け)だ。勝つにはそれなりの覚悟が必要だ。覚悟か.....大丈夫か、日本?


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*1:核問題とは別に、拉致問題を本当に進展させるためには、強行な外交圧力一辺倒の政策ではなく、やはりアメとムチを織り交ぜた外交が必要だと自分は思うが、今回は核の問題についての話なので。拉致問題についてはまたいつか。