・少子化問題についての社会的考察Part3(アファーマティブ・アクション)

 ぶっちゃけ少子化の1番の原因は何かと問われれば、女性の高学歴化のせいだと思う。もちろん理由はそれだけじゃないし、他にもあるのは昨日までさんざん述べてきた通りですが。ただこれは先進国など、男女の雇用機会均等を押し進めてきた国に見られる一般的な傾向だ。
 実際、女性が4年制大学を卒業すると、最低でもすでに22歳だ。わざわざ大学に入って卒業後にいきなり専業主婦になるのももったいない話しだし、就職したら最低5年くらいは働いてもらわないと企業側としても経済的に非効率な話だし、出産後に社会復帰する女性側としても困るし・・・、といった感じで話を進めていくともはや晩婚化へまっしぐらだ。
 それに高学歴という事はありていに言えば、1人で生きていく武器を手に入れるという事であり、わざわざ男性に頼らなくても大丈夫だという事だ。あせって結婚しなければならない積極的な理由はなくなる。
 さらに高学歴の人は、自分の子供にも高学歴を求める傾向があるらしい。しかしそうなるとお稽古代や、塾の費用など、子供の教育費が余計にかかり、少子化の原因になりかねない。
 ついでにに女性には、自分よりもステータスの高い男性(地位・所得・学歴など)を求め、男性はステータスの低い女性を求める傾向もある。でも今の日本はそれなりに男女平等だったりするので、男性と女性の学歴にあまり差はない。結婚適齢期の同年代の男女なら、地位も収入もそんなに差はない。これはつまり高学歴で高収入の女性と、低学歴で低収入の男性は、自動的に結婚相手の選択肢が狭まるということだ。「結婚したくてもいい男がいない」と嘆く女性の意見は圧倒的に正しい。それって事実だし。男性はステータスの高い女性を求めてないし。これはしょうがない。だって人数かみ合わないもん。


 じゃあ女性を低学歴にすればある程度、少子化問題は解決するといえばその通りなのですが、「はいそうですか」というわけにいかないところがこの問題を複雑にしている原因だ。どう考えても今時「女性はみんな大学入学禁止」みたいな論調に賛同する人は少ないだろう。そんな事をいったらもはや人権問題だ。自分も断固反対する(笑)。
 ということは結婚率を増やすには、必然的に自分より地位・所得・学歴などの低い男性と結婚しなければない女性もでてくるという結論にたどり着く。男女平等とはつまりはそういうことだ。自分なんか好きなら別に、金持ちのご令嬢でも、家事手伝いの小娘でも、結婚するのに何の躊躇もないわけですが、女性にもそれくらいの『意識改革』が必要なわけです。
 で、会社の女性に聞いてみたんですよ、ニートと結婚する気はねーのかと。そしたら「ありえねぇー」だって。「ニートと結婚するくらいなら一人でいる方がマシ」だそうです。もはやみもふたもないな(笑)。少子化問題そっちのけ。
 まあ中にはごく、まれに、たまに、奇跡のような確率でニートと積極的に結婚する女性が出現するかもしれませんが、残念ながら自分はそんな女性を見た事ありません。出会ったこともないし、それどころか聞いた事すらないし。こりゃ駄目だ。少子化問題解決の道程は遠い(泣)。


 まあね、元気な高齢者が働ける場所を、たくさんつくるというのもいいことでしょう。もう少し男性の育児に対する理解を深め、仕事と育児の両立を支援するのにも大賛成です。女性一人で子供を育て安い環境をつくることも大切でしょう。中には増えすぎた人口を減らすために、少子化歓迎なんて人もいますよ。いやね、自分ももう少し穏やかに人口が減ってくれるなら、少子化に特に反対する理由はないんですけどね。
 ただこのままのペースで少子化が進めば、否応無く変革と混乱の時期を迎えると思う。元気な老人と、そうでない老人の格差が広がるかもしれません。子供がいる人と、いない人の格差が広がるかもしれません。労働人口が急速に減れば、そのあたりをカバーする財源もなくなり、弱肉強食の世界になるかもしれません。そこをなるべくソフトランディングできるように、今後も少子化問題を考えていきたいと思います。


 おしまい。


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