・安倍首相、天竺を訪問するの巻(価値観外交)
2007年8月19日から25日までの日程で、インドネシア、インド、マレーシアの三カ国を歴訪中の安倍晋三首相は、8月22日にインドのマンモハン・シン首相と首脳会談を行い、両国の「戦略的グローバル・パートナーシップ*1」構築の道筋を示す共同声明を発表したそうです。またインドの国会で日本の首相として初めて演説し、スタンディングオベーションされちゃったそうです。安倍ちゃんインドで大人気だったらしい。よかったね安倍ちゃん。これでちょっとは参院選敗戦の傷も癒えたかな？日本に帰ってきたら、内閣改造とか色々大変だけどがんばってね(笑)。
しかし日本のマスコミはインドをかなりスルーしてるよね。去年シン首相が来日した時もほとんどスルーしてたし。中国の温家宝首相の来日時とはエライ違いだ。確かに中国も重要だけどインドも同じくらい重要じゃんね。あんなに人口の多い巨大市場なんだし、日本のシーレーン*2安全確保のためにも重要だし、どう考えても無視とかできない。しかもマスコミのお題目「もっとアジアと仲良くー♪」の通りにアジア外交を頑張ってるんだから、もうちょっと評価されてもいいと思うんですけど。いったい何が不満なのやら。
そりゃ中国が不満なのはわかる。安倍首相のいう「価値観外交」とやらの日米豪印四カ国の連携強化は、明らかに中国牽制を狙っているからね。とはいえこれぐらいで非難されるいわれはない。中国だって上海協力機構(SCO)みたいの作っているわけだし。それにこのまま放っておいたら、日本はまだしも東南アジアが中国の経済圏に組み込まれちゃうのは時間の問題だからな。したらやっぱ日本としては痛い。
だって中国って覇権が及ぶようになるとマジでえげつない外交するからな。中華思想だかなんだか知らんけど、まさにパワーゲーム。その国の内情なんかてんで無視みたいな。あれはひどい。中国以外のアジアの国々はこの外交政策を大絶賛でしょ、たぶん・・・。朝鮮半島の国々がどう思ってるかは知らんけど(笑)。
とりあえず自分はこの日印の友好を歓迎したい。インドが1971年に印ソ友好協力条約を結んで以来、アメリカ様はインドと仲良くなかったもんで、日本も遠慮して・・・というか、遠慮も何も米国の意向に逆らえない日本には、他に選択肢が無かっただけですが(笑)・・・インドと仲良くなかったわけですが、2005年7月の米印核協力声明以来、米国がインドと急速に仲好くしはじめたからな。これは日本にとってはいい傾向だとおもう。
もちろん手放しで歓迎というわけにはいきませんが。だってインド自体が爆弾抱えまくりだしね。国がバラバラで貧富の格差があり過ぎだし、カースト制度なんかの厄介事も多いし、なにより核問題を抱えているのが痛い。それにインドは日和見主義っちゅーか、アメリカともロシアの両国と軍事演習してるし、今後どうなるかさっぱりわからん。とはいえ親日なのは間違いないし、地理的に距離があるから、中国のように日本と領土や領海で国益がぶつかることは無いし、仲良くするくらいはいいんじゃないでしょうか(笑)。
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