・東京のラッシュアワーのクレイジーさ加減について(ドナドナ)

 東京の通勤ラッシュといえば泣く子も黙る、そして外国人がもれなく爆笑する、田舎暮らしの人にはイマイチ理解してもらえないことNo.1の、自分が都会暮らしであることを骨の髄まで実感する、東京に暮らす人がおしなべて受け入れなければならない都会の日常。死んだ魚の目のサラリーマンが押し込まれる現代の奴隷船。
 こんな通勤ラッシュが昭和30年代にはすでに始まっていたらしいので、かれこれ50年以上も通勤ラッシュなわけ。サラリーマンの歴史は、通勤ラッシュとの血と汗と涙の戦いの歴史なわけ。50年前からちっとも改善されずにほったらかしとか、凄まじいなあと思った。そしてあと50年経っても解消されてなさそうなところも。


 ただ、自分みたいな東京暮らし上級者から言わせてもらえば、こんなのすっかり慣れてきちゃって、最近はちょっとやそっとの満員電車では、ほとんど何の感情もわかなくなっってきた。「ふーん、あっそー」ってなもんです。満員電車に入りきれない乗客たちを、駅員が無理やり押し込んでいる様は、もはや牧歌的ですらある。
 慣れってすごいことだよなあと思う。昔は「もうヤダ!こんな毎日が続いたら死ぬ!」って思ってたけど、こうしてちゃんと生きてるしね。ただ、こんな自分も、月イチぐらいのペースで訪れる、人身事故が起きた朝の殺人ラッシュだけは、今でも慣れない。あの人ではちきれんばかりのピチピチの満員電車は常軌を逸しているっ!


 もうさ、生きる元気の亡くなった人に「よりにもよってなんで朝のラッシュアワー時に人身事故を起こすの?」って、説教したところでなんの意味もないということは重々承知しているのだけど、あれだけは本当に勘弁して欲しい。定員オーバーにも程がある。あんなのさ、こっちが死ぬって。マジで。窒息死するって。マジで。
 朝っぱらから「おいおいまだ乗ってくるのかよふざけんなよそこまでしてみんな会社に行きてーのかよこの社畜どもがこれ以上は入ってくるんじゃねーよ痛い痛いめっちゃカバンあたってる苦しいぃぃーうわっおっさん顔近ぇよあんまへんなとこさわるんじゃねーよばかやめていやんっ!」ってな具合に、心の中で叫んでいる。


 中でも精神的に一番くるのが、満員なのに「前の駅で電車が詰っておりますので、しばらくお待ちください」みたいに、線路の途中で急停車した時。あのクレイジーな体勢で3分間停止とか、ツイスターゲームよりひどい。静けさの中で周りから聞こえてくる「はぁー・・はぁー・・」という荒い息づかいに、軽く発狂しそうになる。
 んで、満員電車はもうこりごりと、プンスカしながらやっとの思いで会社についたら「背中にファンデがついてるよ」って言われて、脱いでみるとワイシャツにファンデーションがついてて悲しむ。とりあえず女の人はおっぱいガードする前に、まずは顔のほうをしっかりガードしてくれよって思う。いや、ほんまにほんまに。


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