・安倍首相の訪米と日米同盟(キャンプ・デービッドの昼下がり)

 現在、安倍首相は訪米中で、ブッシュ大統領と首脳会談を行う予定なんだそうですが、議題は日米安保北朝鮮拉致問題、WTO経済問題、地球温暖化問題、などなど盛りだくさん。まぁアメリカには2日しかいないのでたいしたことは話せないと思いますが、今回の具体的な議題としては自衛隊イラク派兵の延長と、最新鋭戦闘機F-22ラプターの購入問題かなと。まあ他にも財界の方々の原子力発電受注とかいろいろあるかも知んないですけど(笑)。
 中でもやっぱ一番の焦点はF-22ラプターの購入についてでしょう。この戦闘機、日本でF-4ファントムの退役に伴い、その後継機として検討されているシロモノなのですが、この購入により東アジアの軍事バランスが一気に変わるといわれる優れもの。たぶん日本の回りの国々(中国・ロシア・台湾・韓国・北朝鮮など)は、日本のラプター購入の成り行きにのみ関心を持っているといっても過言ではない。まぁこの点については、しばらく本当のことはわからないでしょうが、いったいどうなるんでしょうね…(笑)。


 ちなみに自分は「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約」つまり、日米安全保障条約に大賛成の立場なのー♪ そうでーす、自分はアメリカのポチ、またはブッシュのプードルと呼ばれて、コケにされてる類の人間でーす(笑)。うるさいんじゃボケー!!
 だっていっくらポチと呼ばれようが、どう考えても日米同盟重要でしょ。そりゃ日本が一国で自主独立するというのは、話としては美しく誇らしいことだとは思いますよ。米国に頼ってばっかりはよくないというのもごもっとも。米国が高慢ちきで、勝手に戦争を始める困ったチャンで、日本が迷惑を被っているというのも反論の余地がない。
 だとしても世界に友人と呼べる国があるということが、どれだけ大切なことかという話ですよ。日本が世界で一人ぼっちじゃないという、この有形無形の恩恵は計り知れない。米国は少なくとも中国やロシアよりずっと信頼するに値する国だと思う。中露との同盟なんて、片腹痛くてへそで茶沸かすっつーの。それにもしも日本単独で中国やロシアや世界中の国々と対峙していかなければならないと考えると、正直ゾッとする。


 そもそも同盟とは、同盟を結んだ一方の国が敵に責められた場合、もう一方の国はその敵に対して一緒に戦うというものだ。そしてもっと言えば、一方の国が敵を攻めた場合、もう一方の国も一緒に攻め込むというものだ。この点に関して日米同盟は非常に変則的*1なので、同盟の本来の意味を忘れがちになるのですが、基本的な考え方は変わらないと思う。
 そしてこの同盟は、どちらかが一方的に破棄することが可能で、かつ契約を履行しなかったとしても裁判で有罪にされることも無い。これはつまり大変壊れやすい関係ということを意味している。実際、日英同盟第一次世界大戦で日本がヨーロッパに陸軍を派遣しなかったせいで、簡単に壊れてしまっている。つまり同盟を壊さないためには、それなりの努力と信頼と誠意が必要だということです。
 この同盟を維持するために沖縄の方々に負担をかけているのは大変心苦しいことではあります。もちろん自分も米国に主張すべきことは主張すべきと考えます。とはいえ日米安保を壊そうとする政策には賛成しかねる。むしろ断固反対する。だって自分はこの関係を大切に育んで行きたいと思ってるからねー。とはいえ所詮は利害関係なので、なくなった場合のことも考えておくのも重要(笑)。


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*1:米国に日本を防衛してもらう変わりに、日本は米国の軍隊を日本に駐留させるというもの。日本のアメリカへの派兵義務はない。