・いじめと自殺と被害者と加害者(神戸私立滝川高校自殺事件)

 2007年7月3日に、神戸市須磨区の私立滝川高校で、同校3年の男子生徒が5時限目の授業中に「トイレにいく」と席を立ったまま、渡り廊下から飛び降り自殺した事件で、兵庫県警は9月17日に恐喝メールを携帯電話に送った同級生の少年を逮捕、9月25日には逮捕した少年の共犯として、さらに少年2人を逮捕しました。
 逮捕された少年らは警察の調べに対し、金を要求したことは認めたうえで「遊びのつもりだった」と犯意を否認しているそうです。


 これで自殺した生徒の遺書で名指しされた5名のメンバーのうち、3名までが逮捕されたわけですが・・・・・生徒が自殺してから2ヶ月、週刊誌などにより明らかにされた、いじめ自殺の全容のあまりの酷さには、本当にウンザリさせられる。
 被害者に毎日のように酷い暴力をふるうのはあたり前、その他、計50万円!にものぼるカツアゲだの、金が払えない時の脅しや制裁だの、ネット掲示板での誹謗中傷だの、弁当に射精するだの、下半身を裸にして毛を剃り、その写真をインターネットのHPに載せるだの、もはやいじめなんてレベルじゃない。挙句「あいつは金の収入源」呼ばわりですよ。
 これだけしといて「遊びのつもりだった」とかアホか。そもそも18歳にもなって、学校で起きた事件はみんなイジメの一言で片付けて良いものなのかと。


 しかも逮捕者が出たことに慌てた学校は、いままでの態度を一変、いじめがあったことを認め「調査が不十分だった」「亡くなった生徒の冥福を祈り、遺族におわび申し上げたい」だって。謝罪会見とかしてやんの。
 なんじゃそりゃ。いままで「調査の結果いじめはなかった」「成績が下がったのが自殺の原因では」って、校長も、教頭も、担任教師も、生徒指導教師も、片っ端から口裏合わせてキッパリ発言してたじゃねーか。これだけ酷いイジメがあったのに、よくもまあ「生徒に変わった様子はなく、いじめは把握していない」なんていえたもんだ。どう考えても普通に気づくだろ。良識疑うわ。


 てか逮捕者が出てから、学校が急に「イジメがあった」って態度をコロッと変えたのが一番むかつく。きっと学校側はイジメはなかったことにして、生徒が勝手に自殺したことにしたかったんだろう。もし遺書がなかったなら、そのまま何事もなくこの無責任教師も、犯罪生徒も、学校生活をエンジョイしてたのかもしれない。そう考えるともうね・・・。
 そもそも学校で生徒が自殺するたびに「これはいじめではない」「友達との関係に問題はなかった」とかいって、学校関係者が学校で起きたイジメの事実を認めないのは、なにかのテンプレなの?そういうように教育委員会から指導でもされてるの?まぁ最近の教師が、些細なことで裁判を起こされるのを嫌がる気持ちはすごく良くわかるのですが、さすがにこれは無責任にも程があるだろ。


 でもこういう事件が起こると、連鎖して学校での自殺者が急増するからなー。虐められてる生徒はとりあえず学校関係者以外に相談したほうがいいと思う。今の学校の事なかれ主義はもはや救い難い・・・


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