・パキスタンの総選挙とブット氏の暗殺(カシミール問題)

 本日はパキスタン情勢について。ブット氏が殺害されたということで。いや、自分にとっては、パキスタン情勢ほどわけのわからないモノは、この世に無いと言っても過言ではないのですが・・・・。ほとんどの日本人にとってもそうなんじゃないのかな?そもそもブット元首相が、男か女かすら知らない人が多いだろ。いや、女なんだけどね。それにパキスタンが核を持とうが持つまいが関係ないって言う。日本人にとってパキスタンなんて、単なるシーレーンの一部なんだろうし。テロリスト?アルカイダ?ふーん・・・みたいな。とはいえまあね、気を取り直して、勉強がてらにちょっとまとめとこうかなと。少し頑張ってみる。


 ちなみにパキスタンは現在でも、クーデターだの、テロリズムだの、暴動だの、亡命だの、国外追放だの、非常事態宣言だのが、相変わらず花盛りですよ。すごい19世紀チック。もうね、すごいパワーゲーム。政治を動かすのがモロに軍事力だったりするからね。シビリアン・コントロールとかアホかぁー!みたいな。
 そんなこんなで、つい最近の、2007年10月6日にも、形だけの冗談みたいなインチキ大統領選挙が行われて、そのやらせ選挙を認めないといっていた最高裁を、軍が封鎖して無理やり黙らせ、無事?にムシャラフ大統領が再選を果たしたわけです。がしかし、そのさいにもテロでかなりの人が死んでた。
 んで、2008年1月8日に行われる予定の議会総選挙にむけて、今度はブットさん暗殺されちゃったっていう。ここでも結構死人がでているっていう。もうね、選挙やる度に、死体の山ですよ。信じがたい。こりゃどう考えても、パキスタンに民主主義の早期実現とか無理だって。こんなんならもう、ムシャラフ大統領の独裁でいいじゃん。彼は彼なりに、アメリカや中国と、それなりに仲良くやってんだからよー・・・と思わないでもない。でもアメリカは納得しないらしい。どうしても選挙させたいらしい。ブット氏やシャリフ氏を、国外から無理やり帰国させてでも。


 ところでパキスタンにとっては、アメリカとの関係はすごい重要。なんせ隣のインドは仇敵なんで。そのためには毒でもなんでも食らってみせるみたいな。だからアメリカの言うことを聞いて選挙も一応やるよ、みたいな。アメリカにとってもパキスタンは重要。なんせ隣のアフガニスタンにいるアルカイダをなんとしてでも殲滅させなきゃ気がすまないらしい。9.11テロの恨みはそれほど深い。そのための前線基地だし。そのためには核問題もスルーですよ。お金も兵器も結構パキスタンに流れてる。
 だからパキスタンも、アメリカの意向は決して無視できないわけだけど・・・・・。まーね、アメリカが選挙と民主主義を、この世の唯一の正義と信じて疑わない姿勢には、自分もちょっぴり敬意を表しますけど、やっぱけっこう難儀な国だよなー、アメリカって。傍から見てるとアホくさい気がしなくもない。民主主義や選挙ってさ、そのために人が何千人も死んで、パキスタン情勢が不安定化して、それでもなお無理してお膳立てするほど、そんなに重要なモノなのかな?その情熱がよくわからん(笑)


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