・元厚生次官宅連続襲撃事件とその顛末(スケープゴート)

 2008年11月17日に埼玉県さいたま市で元厚生事務次官・山口剛彦さん・美知子さん夫妻を殺害、そして翌18日には東京都中野区で元厚生事務次官・吉原健二さんの妻靖子さんを殺害するという、厚生労働省の元幹部を狙った連続殺傷事件が発生しました。
 んで自分も「すわ政治テロか?」とか「次は一体誰が狙われるんだろう?」なんつって、不謹慎ながらドキドキと展開を見守っていたのですが、11月22日には小泉毅容疑者(46)が「あの事件はおれがやった」とナイフを持って警察に出頭するという、思ってもみない急展開。アッという間に事件が終ってしまいました。なので「なんか今更だし書かなくてもいっかー」ともおもったけど、一応今年はこんな事件が起きたんだヨ、という記録程度にね、書いてみることにしました。


 それにしてもマスコミもさんざん「年金テロ」だのなんだの大騒ぎして、官僚も「まったく覚えがない(え?)」などとビビリまくっていたわりには、犯行の動機が「むかし飼ってたペットを殺されて頭にきた」という非常にシュールなものだったので、自分も思わずズッコケた。なんだよー、単なるペットのあだ討ちかよー、って。
 そんな理由はどう考えても胡散臭すぎなんだけど、かといって「年金行政がゆるせない」といった明白な政治的メッセージがあるとも思えないので、やはり今回の事件は単なる殺人事件なのだろう。もしかすると現役の公務員さん達に対する脅し程度にはなったのかもしれないけど。これで公務員がびびって、またヤクザさん達に生活保護とか受給しちゃうのかもしれないけど(苦笑)。


 それにこのインチキ殺害理由の外にも、容疑者が働いている様子もないのに、10年近くも月々6万2千円のアパートの家賃を一度も滞納せず、逮捕時にも9万円近い所持金があったのは、一体どこから生活費を得ていたのかとか、そんな疑問はイロイロ尽きないわけですが、たとえばその疑問がすべて解決したとしても、芋づる式に逮捕者が増えるとも思えないし、警察がそこまでやる気満々にも見えないので、この事件はこのまま終るのだろう。
 というわけで結構どーでもいい事件だったな。自分なんて逆に、これだけ不景気なら不満分子のちょっとした政治テロや、失業者の暴動が起きてもさして不思議ではないと思うんだけどね。やっぱり日本人は根がイイ人が多いというか、すっかり飼いならされてるというか、そんな印象。別に煽るつもりはないけど。


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