・円高とデフレと鳩山不況(市場経済が僕らに伝えたかったこと)

　・・・というわけで、ただ今絶賛円高中である。ついに1995年以来、14年ぶりの1ドル86円台を達成してしまったらしい。すごいな、おい。藤井裕久財務相なんて就任していきなり、円高容認とも取れる発言をしてたからな。口だけでも「急激な円高は容認できない」的な発言をしとけばいいものを。そんで実際円高になったら「この状況をしばらく見守る必要がある」とか、どんだけのん気なんだよ、この人。
　どうするんだろ、これ？為替介入するのかな？円高がこうも急だと、そろそろ介入しないと、輸出企業は軒並み赤字を叩き出しそうな雰囲気。トヨタなんて1円円高になっただけで、年間の営業利益が350億円も減少するらしいしかんね。それに日本は、輸出企業がやたらと多いからなあ。放置してたらどれだけ損害を出すことやら。もし民主党が埋蔵金とかいって、外貨準備をすでにつかっちゃってたら笑うな。

　でも今の日本は確かに不況の真っ只中だけど、バブルが弾けた頃と違って金融不安ではないからなあ。とりあえず日本の銀行や保険会社が破綻する心配もないし。それに引き換えアメリカやばい。ヨーロッパやばい。不良債権盛りだくさんで、金融機関が超ヤバイ。そりゃ円高が進むのも無理はない気がする。てか、日本のこの中途半端な状況は、何とかならんのか(苦笑)。円高とデフレのダブルパンチでニッチもサッチもいかない。
　「今なら円高で海外旅行に行き放題だよっ！」「海外のブランド品も安く買い放題だよっ！」って言っても、この不況時にノコノコ海外に出かけて行くOLさんは、最近はすっかり見かけなくなっちゃったからなあ。あの愛すべきOLさん達は、一体どこに行ってしまったのだろう。昔は確かにいたのに。しょぼくれたサラリーマンを尻目に、遊びほうけていたのに。そして今の日本に必要なのは、まさに彼女たちなのに。

　しかも鳩山政権ときたら、事業仕分けとかいって、将来の日本に必要そうな経済成長戦略事業を次々と廃止してっかんな。あげく市場からは見放されて、株価は激下がりで、数千億円を捻出している間に、数十兆円の資産を失っているという。アホとしか言いようがない。つうかアニメの殿堂を廃止しても、科学・学術予算を削っても、自衛隊の予算を削っても、子供手当ての捻出は無理だよ。だって必要な財源5兆円だよ？桁が違う。
　政府もついに「日本経済がデフレ状況にある」と公式に宣言したらしいけど、そもそも日本経済は2000年頃からずーとデフレじゃん。デフレじゃなかった時なんてないじゃん。ちょっと前は世界経済が好調で、輸出企業の貿易黒字で何とかなってただけじゃん。今はそれすらなくなってしまったけど。しかも内需拡大っつったてね。鳩山さんは内需拡大しそうな政策なんも打ち出してないじゃん。ずっと見守ってるだけじゃん。

　でも年金生活のご老人にとっては、このデフレはありがたいのかもしれない。働いてないならこの不況もどこ吹く風で、そんなのちっとも関係ないんだろうし。てか、むしろ物価が下がってラッキーぐらいに考えているのかもしれない。ホントはちっともラッキーじゃないんだけどね。老い先短いとその辺もどうでもよくなるのかな？老人はいいね。自由で。自分も年金生活なら、もうちょいほのぼのしてるのだろうけど。
　でも実際仕事の現場にいると、この不況はホントひどい。特に骨身に沁みているのは、たぶん失業中の人と就職活動中の学生さんたちだと思う。昨今の求人倍率は洒落になってないからな。もし今、自分が学生なら、軽く世を儚んでるね。将来の日本なんて、なんもいいことないよって。ああ〜・・おじいちゃんになりたい。いままで若いっていいなっておもってたけど、なんか初めておじいちゃんになりたいと思った(笑)。

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