・せわしく過ぎる12月の日々(もろびとこぞりて)

　うぅぅぅぅ〜・・・さぶいさぶいさぶいさぶいさぶいさっぶー！寒すぎるでござる。寝たら死んじゃいそうな程寒い。なんだよ〜。まじかよ〜。もう何度経験したか忘れたけど、この寒さはいまだになれない。いやいや、もうすっかり冬ですなあ。
　なんつーかなー、冬ってさー、冷淡さだとか、冷酷さだとか、そんな言葉では言い表せない、そんな冷たさを感じるね。いろんな意味で。冬に愛はないね。冬と冷蔵庫と冷凍ピラフに愛はない。冷凍ピラフうまいけど。どうせなら手作りぷり〜ず。

　そして街はもうすっかりクリスマスムード一色。なんか街中がイルミネーションでキラキラ煌めいてるんですけど。そっかークリスマスとうとうくるかー。なんてこったい。感無量。クリスマスを何度経験したか忘れたけど、いまだになれない。
　ダンボールに極太マジックで書き殴った値札のある、洗練とは程遠い近所のスーパーのおっさんでさえ、サンタの帽子やトナカイの角を付けてるかんね。なんじゃそりゃ。自分は可愛い女性のサンタが見たいのだ。おっさんサンタなどではなく。

　日々は坂道を下るようにあっという間に過ぎるのに、仕事はうまくいかないことの積み重ねだ。あーあ。ときどき本当にいやになる。どこにも行き場がない感情が、ぐるぐると胸の中で渦をまいて、なんだかちょっぴりやりきれない気持ちになる。
　そうやって夜遅くまで仕事をして、グッタリと疲れきった仕事帰りに、ふと店に立ち寄ると、浮かれた感じのクリスマスソングが繰り返し流れていて、それを聞くと無理やり元気にさせられるような気がして、妙におかしなテンションになる。

　つーか「聖なる」とかいって、日本のクリスマスなんてちっとも「聖」じゃないくせにさあ。なんで「聖なる」とかいっちゃってるわけ？みんなクリスマスってだけで、何がそんなに楽しいの？日本にバラ色の未来が待っているとでもいうの？
　でも仕事帰りに一人で買い物してるときに、幸せそうな家族連れを見ると、ちょっぴりいたたまれない気持ちになるよ。クリスマスイブには、晩ご飯たべるために一人でお店に入るのにも、軽く躊躇してしまうっていうか。なんか意識しまくり。

　なので、できれば早くこんな時期が終わればいいのにと思う。これはなんでだろう。それはきっと、自分がクリスマスに歓迎されていないことを知っているからなんだね。だって歓迎されている時は、そりゃあ街中がキラキラと煌いて見えるもの。
　とはいえ、こんな気持ちも12月25日になったら、どーでも良くなるんだけどね。てか、クリスマス自体がなかったことになってるぐらいの感じ。お正月まっしぐらっていうか。そう考えると、クリスマスムードって一体なんなのだろう。不思議。

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