・都大路は男子は鹿実、女子は興譲館が優勝(全国高校駅伝2010)

 2010年12月26日、京都・都大路を舞台に男子第61回・女子第22回の全国高等学校駅伝競走大会が行われ、女子は興譲館(岡山)が1時間7分50秒で5年ぶり2度目の優勝。男子は鹿児島実業(鹿児島)が2時間3分59秒で初優勝を飾りました。ちなみに女子は、2位が前年覇者の豊川(愛知)、3位は仙台育英(宮城)。男子は2位が前年覇者の世羅(広島)、3位は九州学院(熊本)でした。


 しっかし今回の興譲館強は、安定して強かったなあ。途中で多少の波乱はあったにせよ、前評判どおりの強さだった。てか、5区で1位をひた走る興譲館の赤松眞弘選手を、ものすごい勢いで追いかける、仙台育英の留学生メリー・ワイディラ選手と、豊川の留学生ムルギ・ワイナイナ選手にはマジびびった。怖ぇー、怖ぇー。なにあの本能むき出しの走り。アフリカの大地をヤリもって走っている光景が、ちょっぴり俺の脳裏に浮かんだね。いやー、日本人よく頑張ったわ。


 あと鹿児島実業もね、駅伝では別に名門校というわけでもないのに、よくもまあこれだけ良いタイムの選手を揃えたもんだと。こちらも途中の波乱はあったにせよ、最後はきっちりと勝ってしまったからね。てかすごかったわ。なにがって、世羅の留学生チャールズ・ディランゴ選手の3区での走り。途中で、今年も飛び道具で世羅の優勝かよっ!って絶叫したからね。ディランゴ選手が都大路を駆け抜けているその姿の向こうに、うっすらとケニアの大地が浮かんで見えた。


 いやいや、ホントね、今年は男女ともに黒人がいるチームに日本人が勝てて良かった。なんせ助っ人ガイジンのいるチームが勝つと、少し切ない気持ちになるので。てか、なんなんだよ、次から次へと。黒人がみんな足速いわけじゃないんですょ〜・・・とか、自嘲気味に言われても、もはやこれっぽっちも信じられない。どいつもこいつも黒人は、なんだかんだでみんなつえー。優れた体格。優れた運動神経。どうにも動かしようのない、生まれながらの恵まれた才能。


 はぁ〜・・・・・くっそー!うらやましいぜ、まったくよー!別に黒人になりたいとは、生まれてこの方、1秒たりとも思ったことはないけど、あの身体能力は素直にうらやましい。日本人が黒人より練習量が少ないわけでも、努力してないわけでもないのになあ。ちょっと練習しただけで、大抵の日本人より早く走れるってなら、スポーツもさぞや楽しかろう。努力の甲斐もあるってもんだ。あーもう、くやしいなあ。ホント、黒人ってだいっ嫌い。どう考えても逆恨みだけど(笑)。


 うん、まあ、アレだ。悔しいんだな。正直に言うよ。別に俺が走っているわけではないので、なんで俺が悔しがらなくちゃいけないのかわからんけれども。でも黒人に負けるのが悔しいのだから仕方がない。悔しくって忌々しくって情けない。そして心底うらやましいのだ。1キロを3分以下のペースでどんどん押していけるあの走力は、うらやましくて仕方がない。ねたましくて仕方がない。黒人の走りは本当に素晴らしい。なんだってあんなにすげーんだろう。脱帽するしかない。


 でも、それでも一泡吹かせてやりたいんだよなあ。だってこっちにも意地がある。それに矜持もある。やっぱ認めたくはないよなあ。劣っているとは思いたくない。あいつ等には絶対に叶わないなんてことはさ。なので黒人を何とかするには、ルールを変更してもっとも短い区間を走らせるしかないっていう、そういう卑屈な発想は個人的には大嫌いなんだけど、でもそうせざるを得ない心情というのもよく分かる。たとえそれが負け犬根性だったとしても。情けないけど。


 でもまあ、ルール変えてどうこうというのも、やっぱり卑怯な気がするので、これはもう受け入れるしかないのだろう。そしてまあ、駅伝だからね。黒人がどんなに速くても、1人だけではやっぱ勝てないしね。駅伝はチーム競技だ。誰かが足を引っ張ってしまうことがあるかもしれないけど、そこをみんなで助け合って頑張ってって、やっぱり駅伝はステキなスポーツなだと思う。


追伸
 そんなわけで、今年のブログもこれが最後です。どうもありがとうございました。あと1月1日はやんごとなき理由により、ニューイヤー駅伝は残念ながら見れません(今井選手にはぜひ頑張ってほしいです!)。なので来年はいきなり、箱根駅伝ブログです(笑)。


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