・100円ショップこそ日本に残された最後の秘境あるいは小さな宇宙

 突然ですが、この前、知り合いの女性から、「○○クンて、100円ショップみたいだよね」と言われて、100円ショップという、そのあまりに予想外なコメントに、すっかりリアクションを取り漏れた。まさに不意打ち。晴天の霹靂。なんでいきなりそんなことを言われたのかわからない。言葉に詰って「ん・・、そう?」って、言うだけで精一杯。「なんで!?」っていう疑問が頭の中でくるくるしてた。
 そもそも、その時は普通に仕事の話をしていただけなので、「100円ショップ」についての前振りがあったわけではない。しかもこちらから一方的に説明していただけなので、前後の会話の脈絡すらなかった。なのになぜ、100円ショップ?その時は意図を量りかねて、何事もなかったかのようにスルーして、そのまま仕事の説明を続けてしまったけど、よくよく考えるとさっぱり意味がわからない。
 そもそも、100円ショップみたいな人間とは、一体どういう人間なのか?ほめられてはいないよなぁ。といって、けなされた風でもない。もしかして顔が100円ショップなのか?それとも性格が100円ショップなのか?全体的に安っぽいということか?さっぱりわからん。考えすぎて自分がうっすら100円ショップっぽい気がしてきた。そりゃまあ、確かに自分は100ショップのことが好きなんだけどね(笑)。


 てか、素晴らしいよね、100円ショップ。100円なのにあの品揃えはまさに驚異的だと思う。行くたびに「これが100円!?」という、新たな驚きと発見がある。そして感動がある。とりあえず、日用品なら大抵は見つかる。それに、収納グッズとか、お掃除グッズとか、アイデアグッズとか、ありそうでないものがたくさんある。バナナを持ち運ぶための携帯バナナケースとか、一体誰が使うのか謎である。
 それに売ってるキットで日曜大工もできるし、食器も調理器具も一通り揃うし、スピーカーとかヘッドホンまで売っててすごい。てか、結構立派なクリスマスツリーができるということに去年気づいた。個人的なおすすめは、トイレの便座カバー。家の便座は温かくならない不親切設計なので。冬の間は重宝してます。しかも食べ終わったポテトチップスの袋みたいに、気軽にポイッと捨てられるところが秀逸。
 でもなにより素晴らしいのが、すべてを100円以内に納めようとするその企業努力ね。これはもっと絶賛されてもいいと思う。しかも安易に値上げできない。なぜなら100円であることこそが100円ショップの存在理由なのだから。やっぱ大変だとおもうのよ。他のお店の安易な値上げをみるにつけ、そう思う。だからこそ応援したい!いつの日か100円でいられなくなるその日まで、がんばれ100円ショップ!



その他の記事
 ・ゴーゴーゴールデンウィーク(ユッケによるO111及びO157の集団食中毒)
 ・雨降りお月さん見て過ごす(ノーベル・レクチャー)
 ・赤パジャマ青パジャマ黄パチャマ(グッバイ夏ハロー秋レッツ運動ビバ松茸)




デザイングッドな100円雑貨―プロお墨付きの美的100円雑貨を129点セレクト! (TOEN MOOK NO. 69) [単行本]
ポックデザイン (著)

桃園書房 (2007/06)

Amazon.co.jpで詳細を見る