・人生で大切なことはすべてフェルメールに教えてもらった(ディアナとニンフたち)

 ついに会いに行って来たよ!こんにちは、フェルメール!というわけで、国立西洋美術館の「ベルリン国立美術館展」で「真珠の首飾りの少女」、東京都美術館の「マウリッツハイス美術館展」で「真珠の耳飾りの少女」と、この夏日本に来ているヨハネス・フェルメールの絵を見に、遅ればせながら上野まで行ってまいりました。てか、『耳』飾りと『首』飾りって、正直紛らわしいよね。もうちょい何とかならんかったものか・・・。
 それに、フェルメールの絵が来日してくれるだけでありがたいので、こんなことを言いたかないが、上野公園内の目と鼻の先にある美術館同士で、なぜ別々にフェルメールの絵を展示するのか。自分はただフェルメールをみたいだけなのに、おかげで入館料が倍かかってしまったではないか。何かの嫌がらせか。この俺のせせこましくも貧乏ったらしい、声にならない慟哭のたけりを聞け!うん、これがいいたかっただけ。フェルメール大好き。
 つまり自分はフェルメールの絵を見ずにはいられないのだ。恋しちゃっているといってもいい。しかしダブルヘッダーは正直キツかったわ。わくわくではちきれそうになりながら、フェルメールの絵を見にいったんだけど、テンション高かったのは最初だけというか、途中でめっちゃダレたというか、たくさんの芸術みせられてもおなかいっぱいというか。芸術に癒されにいったつもりが、余計ストレスが溜まってしまったような気が・・・(苦笑)。


 ともかく、最初に東京都美術館の「真珠の『耳』飾りの少女」のほうを見てきたわけですが、感想はただ一言。「素晴らしい」。傑作だわ。さすが名画と呼ばれるだけのことはある。あまりに素晴らしすぎてご飯三杯イケるわ。もちろん自分はフェルメールの作品は全部好きで、どれもこれも全て息をのむような素晴らしいものなのだけど、やっぱこの絵は別格。にじみ出るオーラが違う。そりゃもうとんでもなく素晴らしい作品なのである。
 これ、あまりフェルメールっぽくな絵なんだけど、なんだろう。この絵にはフェルメールの全てが凝縮されてる気がする。というか、これまで人類が作り上げた芸術の到達点の一つといっても過言ではない。本当に美しい。静謐を保った真っ暗な背景のなかで、その少女の真っ直ぐな瞳に見つめられると、まるで神聖な何かであるかのように、心にやわらかな光が流れこむのを感じてしまうよ。魂が浄化されるような。これぞまさに芸術!って感じだね。
 でも想像してたのよりちょっと絵が小さかったなあ。北のモナリザって言うぐらいだから、モナリザぐらいあるのかとおもってた。そこはちょっとびっくり。あと出来れば、もうちょいじっくり見たかった。混んでいたので仕方がないけど、係員さんにやたら急かされた。しかもガードフェンスがあって、そこから絵までがけっこう・・・というか、かなり遠い。おいおい、この絵だけやたらとガードが固いな。他の絵と同じようにはできなかったのか。


 でも、それでかなり満足してしまって、それからはメインディッシュを食べたあとのまったりムードで、せっかくだから他の作品も見てこうかな?みたいな。そんな感じで国立西洋美術館に向かいました。すでにだいぶ疲れてたのだけど。「真珠の『首』飾りの少女」も、今回初来日で次いつ見れるか分からないしね。なので気を取り直してね。んでまあ、よかったよ。うん。フェルメールの絵は、どの絵も丁寧に描かれていていいですね。
 『耳飾り』のほうが内閣から授与される紫綬褒章だとすれば、『首飾り』のほうは、なんか経済産業省グッドデザイン賞って感じ(←意味不明)。てか、こっちから先に見とけばよかった。ちょっと失敗したかも。しかも、それ以外にも「マウリッツハイス美術館展」は東京都美術館がリニューアルオープンしたということで、ずいぶん気合が入っていたんだよなあ。フェルメール以外も展示してある絵が本当に豪華だった。お金が掛かってた。
 これに比べたら、言っちゃ悪いが国立西洋美術館のベルリン国立美術館展はうんこ。なんつって嘘です。すいません。そこまで言う気はありません。ただ、展示内容をくらべたら、今回は東京都美術館の圧勝だったと言いたいだけで。でも同じ画家が書いた絵でも明らかにランクがあって、本当に素晴らしい絵というのは、なかなか貸し出されないもんなのだなあと。でもまあ、楽しめました。次はどんなフェルメールの絵が来るのか今から楽しみです!


その他の記事
 ・フェルメールは熟女マニア(フェルメールからのラブレター展)
 ・君はフェルメールを見たか?(カラヴァジェスティ)
 ・星が夜空にまたたくように夏の前には梅雨がくる(パチンコ必勝法)