・読書の秋です。趣味は本屋のはしごです。

 「趣味は読書です」とか言うと、とてもたくさんの本を読んでそうなのですが、実をいうとそんなこともない。ないのですが、本が好きです。いや、本というか、本屋が好きです。どかんと平積みになっている新刊本の臭いとか大好き。あの新刊の紙の手触りとかサイコー。趣味は本屋さんのはしご。もう自分なんて本屋で本や雑誌の秋っぽいタイトルをみるにつけ「ああもう秋なんだなあ」って思うような、そんな本屋マニア。
 そんな本屋マニアな自分に、つい先日、衝撃的な出来事がありまして。どういうことかというと、最近は18時ごろになると空がすっかり暗い紺色で、マンションの明かりや信号のライトを眺めつつ「もうすっかり夏はおわってしまったんだなあ・・・」と、少しさみしい気分にひたりつつも、「今日は仕事も早く終わったことだし、本屋にでもいって面白最新刊のチェックでもするかな?いひひ・・」なんて思ってたわけ。


 そしたら、自分の家の近所にある結構大きめの本屋が、自分になんの断りもなく突然閉店してまして。最初は「あれー、今日はお休みの日かなー?」なんて思っていたら、ビルの中に本が影も形もなくなっていまして。「なんじゃこりゃぁぁぁぁあ!」って、本当にびっくりして、本当に本当にびっくりして、久々に「はぁ〜?なにそれ?」って動揺してしまった。もうちょいよく確認したくて、周りをうろうろしちゃったから。
 そういえば最近は本屋がどんどん潰れているとは聞いたけど、まさかこの本屋が潰れるとはなぁ。なんつーかさ、別に誰にも教える気はないけど、自分の中のイチオシのショップと勝手に思っていたのに。この本屋のことはまるっとなんでもお見通しだと思っていたのに。もう政治家風に言えば「はなはだ遺憾」。さとう玉緒風に言えば「ぷんぷん」。 くそー、やっぱ近所のTSUTAYAの野郎に潰されたのか?(←いいがかり)。


 軽いショックを受けて、部屋のすみっこで体育座りで泣きたくなった。こんなひどいことをするのは誰だ、誰のせいなんだ?って。そしてハッと気づく。そうだ。自分のせいだ。すまない、Amazonでばかり本を買っていた自分がいけなかったんだって。でもアレだよね。本ってどこで買っても値段が同じだからさ。むしろ、それがいけないんじゃないかと。イマドキ定価でしか本を買えない再販制度はナンボのもんじゃいと。
 電化製品の値段がもし一律なら誰もわざわざ家電量販店とか行かんし。安さが爆発していないヨドバシカメラビックカメラに、ぜんぜん興味ないし。そりゃ安売りできないCDショップや本屋はどんどん潰れるはずだわと。ただまあ、そうはいっても本屋は、自分にとっては数少ない心のオアシスで、行くと簡単に幸せになれる不思議な場所なので、あまり潰れて欲しくはない。なので頑張れ本屋って、そう言いたかっただけ。


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