・山の神がいない箱根駅伝なんて・・(箱根駅伝2013往路)

 2013年1月2日、第89回東京箱根間往復大学駅伝競走の第1日目が、往路5区間(計108.0km)に20チームが参加して行われ、5時間40分15秒で日本体育大学が26年ぶりとなる往路優勝を果たしました。おめでとうございます。つづいて2位には、しっかりまとめてきた早稲田大学、3位には去年総合優勝を果たした東洋大学、以下、4位:明治大学、5位:法政大学、6位:青山学院大学、7位:帝京大学、8位:順天堂大学、9位:駒澤大学・・・と。


 9位の駒大でトップとの差が6分57秒か・・・まあ、決っして逆転できないタイム差ではないけど、厳しいといえば厳しいタイム差だよなあ。でもま、去年と違って今年は山の神が不在だったので、どのチームも大虐殺みたいなタイム差はついていない。いや、去年はひどかったな、ホントに。普通に2位とのタイム差が5分以上ついていたからなあ。それに比べたら全然ですよ。余裕ですよ。むしろ選手のやる気と、監督の腕の見せ所ってなもんですよ。


 しかし、レースコンディションはひどかったなあ。なんせ風がね。強すぎてね。みんな団子状態のスリップストリーム。最大瞬間風速は余裕で20m/sを超えてそうだった。風は仕事しすぎ。もし女子高生が応援してたら完全にパンツ見えてた。ていうか、普通は風の強さをスカートのはためき具合で判断するよね?それは別にしても往路のタイムが去年より15分以上おそいからね。おかげでテレビの放送が、もっそい尻切れトンボになってたというか・・・。


 そんななか往路優勝は日体大かー、これにはびっくりしたわ。いやー、箱根の予選会を圧勝してたんで、強いなーとは思っていたんだけど、まさかこれほどとはねー。みんな去年のやる気の無い走りが嘘のようないい走りしてたからなあ。本田選手も、山中選手も、木村選手も、追いつかれても抜き返すみたいな意地を見せてた。でもやっぱり5区の服部選手の走りが一番だったかな?さすがキャプテン。頼もしかったわ、ホンマにホンマに。にんにん。


 あと早大はねー、1区の出だしでつまずいたのに、よくここまで挽回したもんだと。底力があるわ。とくに平賀選手と大迫選手の安定感は驚異的だわ。山本選手は肉離れだったらしいけど、そのアクシデントがなければ、5区でのデッドヒートがもう少し楽しめたのかと思うと少し残念。まあ、普通に往路優勝しててもおかしくない実力だったのが2位なので、関係者は残念がっているかもしれないけど、それでも2位でまとめたのは、やっぱさすがだと思う。


 あと、東洋大はねー、1区の田口選手から、トップで主導権をがっちりと握って、4区までは王者の風格漂う堂々とした走りをしていたんだけどね。レース展開も完璧だったんだけどね。5区がね。やはり山の神の抜けた穴は大きかったということか。そりゃ大きいわな。仕方が無い。それにしても、設楽ツインズは強烈だわ。4区までは自分も、また東洋大かっ!?っておもったもん。あと悠太と啓太の区別が、いまだについていないのは自分だけの秘密。


 そして5位がなんとあの法政大。あの箱根の予選を最下位通過した大学が、まさかここまでやるとはね。これはもう日体大以上の大番狂わせといっても過言ではない。びっくりした。マジで。5区の関口選手はスゲーな。区間2位の8人抜きだって。もうプチ山の神やで!それに比べて、出雲を勝った青学大と、全日本を勝った駒大ときたら。タイム番長っていわれても仕方の無い不甲斐なさ。みんな微妙なプチブレーキだったというのがある意味すごい。


 それとまあ、中大ね。最後はリタイアしちゃったけど。あの堅実だけがとりえの中大が、ここまでやらかすのはめずらしい。2区からずーっと最下位近くをうろうろしてたし。なんか始まる前にトラブルでもあったのかと、逆に心配してしまうぐらい。でもま、ずーっとシード権だけとって、箸にも棒にも引っかからないぬるま湯リザルトでいるぐらいなら、ここで心機一転して、日体大みたいに予選から這い上がったほうが返っていいのかもしれない。


 とまあ、波乱含みの幕開けみたいな、こんな箱根駅伝だったけど、正直楽しかったよ。去年までは柏原選手がどれくらいすごいのかが個人的に最大の焦点だったけど、今年はずっとフラットな気持ちで楽しめた。明日もどうなるか全然わからないしね。心残りといえば、城西大と中大のリタイアシーンが見れなかったことぐらいかな?そんな重要シーンをさらっとコメントで済ますとか、もうテレビ失格といってもいいね。なのでNTVにはダメ出しします。


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