・日体大が30年ぶりの優勝でエッサッサ(箱根駅伝2013復路)

 2013年1月3日、第89回東京箱根間往復大学駅伝競走の第2日目が、復路5区間(計109.9km)に20チームが参加して行われ、往路1位の日本体育大学が11時間13分26秒のタイムで、30年ぶりとなる10回目の総合優勝を果たしました。おめでとうございます。つづいて2位は前回王者の東洋大学、3位には復路のタイムがトップだった駒澤大学、以下、4位:帝京大学、5位:早稲田大学、6位:順天堂大学、7位:明治大学、8位:青山学院大学、9位:法政大学、10位:中央学院大学と、ここまでが来年のシード。


 しっかし1983年の優勝以来、30年も優勝してないってすごいよね。今から30年前つったら体操服の「ブルマ」が全盛だったころでしょ?今の選手は誰も日体大が優勝したのなんか知らないわけだし。日体大って、強豪校ではあるけれど、いまいち勝ちきれないイメージだったからね。それが今回はなんと、あれよあれよという間に優勝までしてしまって。下馬評にも上がらない程度のチームだったのに。勝負っていうのはやってみないとわからないものだなあ。もちろん、選手のみんなが頑張ったのは間違いないけど。


 うん、復路の日体大は強かった。やっぱ往路で優勝すると、みんなモチベーションがあがるよね。それでも7区以降は全員が区間2位の力走っつーのは、さすがにちょっと出来すぎな気はするけど。それに個人的には、ほとんどタイムを失うことなく、余裕をもってトップでタスキを繋げることが出来た6区の鈴木選手に、殊勲賞をあげたい気分なのだけど。あそこで流れに乗れわけたし。でもまあ、往路の強風もふくめて、すべてが日体大の優勝の追い風になってた。奇跡的にすべての歯車がカッチリかみ合ってた。


 逆に2位の東洋大は、確かに強かったけど、どこかちょっとづつ歯車が狂っていた感じなんだよなあ。決して日体大の選手に劣っているとは思わないのだけど、おもったよりタイムが伸びていないというか、イマイチ自分の走りができていないというか。やっぱ復路で追いかけるのって大変なんだなあ。箱根駅伝は2日間に渡るってところが、他の大会と違った影響を選手のメンタルに与える気はする。それでもキッチリ2位だったところは、前回王者の貫禄というところなのだろう。まだまだ強い東洋大


 そして3位の駒大は、復路でナンバーワンのタイムを叩き出すところが、強い選手が多いことの証なのかなって。カッチリはまれば十分強いとおもうのだけどね。このところ微妙だよね。もちろん4区のブレーキも痛いし、他の選手も力を出し切れたとはいえないけど、2区の窪田選手が意外と伸びなかったのが痛かった気がする。なんだろう。9区みたいな単独走だと、ものすごい威力を発揮するのに、期待されるとダメなタイプなのかな?でもエースならば期待されてなお、力を発揮しないとダメっしょ。


 それと、今回4位だった帝京大は、地味にいいチームだった。4位という成績には、自分もびっくりしたのだけど、選手は大崩れするわけでもなく、浮き足立つこともなく、みんな攻めつつも冷静な走りをしていた。それも今大会だけじゃなくて、最近ずっとだからね。なので自分は認識を改めさせてもらった。中野監督はいいチームづくりをしている。これでチームに大砲がいれば、優勝してもおかしくない。5区が得意な大砲が。まあ、それはどのチームも喉から手が出るほど欲しいのだろうけど(笑)。


 しかし、10区での帝京大早大のラストの短距離走勝負には笑わせてもらったわ。あれはいいダッシュ勝負。長距離選手ならあんなところで駆け引きなんてやらずに、そのまま全力でいけよとは思ったけど(笑)。しかも4位と5位っていうのがね。しょーもないというかなんというか。でも走っている選手にとったら4位と5位では大違いだよね。順大も往年の力を徐々に取り戻しているみたいだし、あと明大9区の松井選手のアクシデントは、可哀想だったな。運も実力のうちといえば、その通りなのだけど。


 まま、ともかく今年も楽しませてもらいました。結局のところ復路は、そんなに大した波乱もなく、収まるところに収まった感じ。他には青学大の出岐選手の調子がイマイチなのが残念だったのと、神大の我那覇選手がいきなり区間賞を取ったのに驚いたのと、駒大の大八木監督がいつになく猛々しかったのが怖かったことぐらい。欲求不満が溜まっているのか?あと京急蒲田の踏切なくなってしまったのは、やっぱりさびしいかな。なんとなく。それでセンチメンタルな気持ちになるってほどではないけど。


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