・人生ホライズン

 くそおおお!寒いよぉおおおー!まったく、朝っぱらから手がかじかむ。自転車通勤なめんな。もー、後少しで今年も終わってしまうじゃないか!一年がたつのが早すぎんよ!今の俺の心の中は、昨日食べたアサリの味噌汁みたいにジャリジャリだ。まったく、砂抜きはちゃんとしろっつってんだろ、クソ定食屋がー!もう嫌や!こんな人生嫌や!いますぐ家出してやる!って思ったけど、家出って結構難易度高いのな。今の俺が家を出てもただの外出だ。やはり家出というのは、子供にのみ許された、いわば特権みたいなものなんだろう。大人になった自分は、何もかもが嫌になったら、一体どうすればいいのやら。出来ればこのまま自転車で仕事に行かずに、国道を北上したい気分に駆られるけど、そんなことをしたところで、別に気分が晴れるわけでもなし。そんなことはもうとっくの昔に知っている。経験を通して分かっている。また帰るのが面倒くさくなるだけだ。そんなことは分かっていても、激情に任せて突っ走れたらどんなにいいか。それが青春ってもんだよね。もはやそんな激情は、線香花火のパチパチぐらい小さくなってしまったけれども。夏の終わりと共に、地面にポテって落ちてしまったけれども。いやまあ、何かあったのかと聞かれれば、別になんもないわけだけども。あまりになんもなさすぎて、ちょっとうんざりしてきただけだ。なんだこのまっ平らな地平線。まったく山がない。海もない。昇っているのか、降りているのかすら、定かではない。階段を登っていたと思ったら、いつのまにか降りていた。何を言っているのかわからねーと思うが俺にもわからん。


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