・柏原選手が有終の美を飾れておれ歓喜(箱根駅伝2012復路)

 2012年1月3日、第88回東京箱根間往復大学駅伝競走の第2日目が、復路5区間(計109.9km)に20チームが参加して行われ、往路1位の東洋大学が10時間51分36秒の大会新記録で2年ぶり3度目の総合優勝を果たしました。おめでとうございます。以下、2位:駒澤大、3位:明治大、4位:早稲田大、5位:青山学院大、6位:城西大、7位:順天堂大、8位:中央大、9位:山梨学院大、10位:國學院大、ここまでが来年のシード。


 今年の箱根は霜が降りてるわけでもなく、寒すぎるわけでもなく、まさにベストコンディション。しかし5区が終わった時点で1位と2位の差が5分7秒とかすごい。もはやカップラーメンにお湯入れて、出来上がって食べ終わってからスタートしてもギリギリ間に合うぐらいすごい。しかも繰上げ一斉スタートが13校とかいくらなんでも多すぎ。繰上げスタンバイが壮観すぎて笑った。「すごっ!」って。「うじゃうじゃいるー」って(笑)。


 でまあ、復路の感想のほうなんですけど、まず6区。ここでも、東洋大・市川孝徳選手が順調に飛ばす。そりゃね、6区も3年目だし慣れたもんだよ。アドバンテージもたくさんあるし。富士屋ホテルでお茶するぐらいの余裕ありそうな感じ。そしてトップでそのまま襷リレー。しかも区間賞のオマケつき。これでさらに差が開いてしまった!2位と6分24秒差とか、もうちょい手加減してあげて!って思ってしまうほど情け容赦のない走り。


 7区。ここでも東洋大設楽悠太選手が区間新。もうやめてー。下位チームのタスキが繋がらなくなっちゃうから、勘弁したげてー!って思ってしまうぐらいの独走。そしてここで、明大・北魁道選手、早大・佐々木寛文選手、駒大・上野渉選手のダンゴ状態でのデッドヒートが発生。てか6区、7区は流れを作るために重要って、駅伝の監督は口をそろえるけど、そしてその通りだとは思うけど、いくらなんでも有力選手を並べすぎだろ。


 8区。いやー強いわ、東洋大強い。いくらなんでも区間賞と区間新を連発しすぎ。大津顕杜選手まで区間賞。そんな中、東農大が6位で通過。ものすごい頑張っている。でもこれ見かけの順位なのよね。実際はダントツビリ。ここにきて東農大は昨日の5区、津野浩大選手の41分遅れの走りが痛い。日テレが箱根駅伝の放送途中で打ち切りってなあ。テレビ映像を独占してたのでオイシかったけど(笑)。でもそのリベンジに頑張る姿に感動。


 9区。東洋大と2位以下の差がどんどん開く。もう東洋大は放っておいても強いのだけど、柏原選手に「やったぞ田中ー!」といわしめた、柏原選手と田中選手の友情には大いに泣かされたので、もう彼のファン!ということで熱心に応援する。ところがここでなんと!駒大・窪田忍選手が区間賞。とうとう東洋大の牙城が崩れる。そして神大・鈴木駿選手が中継所直前で転倒するアクシデント!とりあえずタスキがつながってよかった(笑)。


 ラスト10区。ついに長かった箱根駅伝も最後。東洋大が磐石の復路完全優勝。正直に言うとなんていうの?今年は・・・ぶっちゃけ地味?・・・うん、まあ、なんていうか・・・昨年が優勝争いもシード争いも熱すぎただけにね。そして、順大がマジでシードが取れちゃってやんの。すげー!箱根の予選会でもあれだけギリギリだったのに、まさにミラクル!今大会最大のミラクルだったといっても過言ではない。これで順大復活・・・か!?


 そして総括。いやー、東洋大は強かった。てか、強すぎ。酒井監督のもくろみもバッチリ決まって、他校を寄せ付けない強さ。これはもう真に完璧に構成されたオーダーといってもいい。東洋だけ別の大会に参加しているみたい。すごい、すばらしい、ぶらぼー。来年は柏原選手がいなくても、優勝できそうな気がする。でもうまくいくときはうまくいくけど一つ歯車が狂うと、なぜかいきなりおかしくなるんだけどね。駅伝の不思議。


 そして駒大は、選手のタイムはいいんだけどね。なんていうか走りが不安定だよね。てか窪田選手はもう、駒大のエースだろうになぜ9区?エースはやはり2区を走って欲しい。そして早大はやっぱり八木選手と三田選手の欠場が痛かったのかな?でもこの2校とも十分強かったんだけどね。東洋大が強すぎただけで。今年は早大・渡辺監督の車からの大音響声援と、駒大・大八木監督の選手の横での罵声が聞けなくて淋しかった。


 あと明大と青学大は、本当に強くなったという印象。しかもどんどん強い選手を補強しているので、今後は優勝争いにも絡んでくると思う。来年は柏原選手もいなくなって、各チームの差がぐっと縮まり、久々の戦国駅伝がくるのかな?そんな駅伝を希望。それから順大の快走にはマジでびっくりした。でも一番びっくりしたのは日体大の落ちぶれっぷり。大丈夫か日体大!?でも柏原選手が有終の美を飾れてよかった。それがすべて!


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